自警厨けんじ自重
「二の舞」を防ぐために、限定配信告知メモを巡る一連の流れについてまとめる必要があると考え、(どなたか発言力と経験をお持ちの方にまとめて頂くのが一番いいなぁとは思ったけれどその作業をお願いするわけにもいかないので、)本日他作業と並行しながらも(……)弊社なりに試みます。
また、ここでお名前を出した方々には過去を再び想起させるような真似をしたことを深くお詫び申し上げます。
まず、最初に限定配信企画告知メモがどうして問題視されるのかについて説明しておきたいと思います。「そんなの知ってるよ」という大人の方は、スルーして頂いて大丈夫です。
学校の遠足に例えます。
先生が生徒を引率して、自然公園でも山でも行きます。
その際、先生が目を離した隙に一人の生徒が怪我をしてしまったとしましょう。
契約状がない限りは、責任を問われるのは先生です。
限定配信企画では、企画主催者が先生に該当します。つまり、未成年が企画に参加するとしたら、その責任を主催者が負わなければなりません。
仮に、限定配信に参加したいお子さんが保護者に黙って家を出て、配信場所に向かう途中で交通事故に遭ったとしたら、そのお子さんの保護者の方と企画主催者で裁判沙汰ということになりかねないのです。
あるいは、未成年が保護者に黙って参加したら、同じく告知メモを見てやってきた包丁を持った人がいた、ということも最悪あり得るわけです。「んなこと起きねぇよ」という確率論が問題なのではありません。事実、似たような事件が何度も起こっています。そういう時に誰がどうやって責任を取るかが問題なのです。保護者の方と企画主催者が取るに決まってます。
「未成年だろうが何だろうが関係あるかい! 自己責任でええやろ」という論理は社会的に通用しません。未成年はどうあがいても法律がある限り責任問題で保護者が絡みます。
未成年に何かあった時、問題解決の際に出てくるのは親御さん(またはそれに類する保護者)です。
よく「未成年で参加した人は保護者の方と一緒に来てね」「未成年が来たら追い返しますよ」という文句が書いてあるのは、そのためです。
それでも自己責任で大丈夫だと仰るやんちゃなお子さんにけんじ個人から申しておきます。ダ メ っ た ら ダ メ 、 絶 対 ダ メ で す 。
「けんじが偉そうに言いやがって」ではなく、法律的にダメなんです。
以上で責任問題の説明は終わりにいたします。
次から、事件の流れの説明に入ります。
ここでは事実の列挙に努めます(部分的にけんじ個人の考えを挿入することがありますが、その時は明記します)。「ここ事実とちゃうやろ」等ございましたら是非コメントでご指摘ください。
大元を辿るに辿れば、うごくメモ帳ver.2配信に伴い実装された「うごメイト」の機能に辿り着きます。
この機能の説明は割愛させて頂きますが、
「メイトになったらwi-fiを使って遠距離かつ水面下でメモをやりとりすることができる」
「ただしメイト登録のためには通信(wi-fiではない)で直接にメモを交換する必要があ=一度は物理的に接触する必要がある」
以上の2点を把握して頂ければと思います。
つまり、「うごメイトほしい」と思ったら直接会うしかない、ということです。
ver.2が配信された後のGW前は5/1の23時に、とうほさんの以下のメモが投稿されました。
これに応じた大人数名が、ギロッポンに集います。以下のメモ2つと日記へのトラックバックは事後レポートです。
とうほさん
けんじ(……)
のら部長の日記(トラックバック勝手にすみません)
http://ugomemo.g.hatena.ne.jp/wanderingdj/20090502/1241267268
これは無事終了し、有名な作家さんが集ったこともあって注目を浴びました。
真似したい方は出るだろうなぁ、出るんだろうなぁ。メイトのシステムがシステムだものなぁ。とたくさんの大人が思いました。
この企画で注目すべきなのは、最初の召集メモの投稿タイミングです。前もって書いておきますが、そもそもこのメモの存在そのものが規約に抵触しかねるものです。
とうほさんはグレーゾーンであることを考慮した上でお子さんが対応出来ないよう意図的に投稿時間を実行日前日深夜にしたのです(とうほさんご本人から伺いました)。
それでも規約グレーゾーンにあることには違いありません。ここは何度強調してもし足りないところです。
この件は自制の効く人々が揃い、法律的に大人であるユーザーが交流を深めたこともあり、企画そのものは大成功という形になりました。そのためか、限定配信系企画の議論も充分になされないまま流れ、一つの限定配信系メモの前例ができたのでした。
以下個人の感想ですが、今思うと、この時もっと議論をするべきでした……ここが大きな分岐点だったなぁ……
そして、案の定、上記企画の模倣が出ました。以下はFOさんのメモです。
この企画は、FOさんととまとぴゅーれさんの合同主催という形でした。
この企画ととうほさんの企画では何が違うのか。それは投稿タイミングです。このメモは5/2、企画実行日より8日前に投稿されました。不特定多数が融通の利くタイミングで投稿されたこのメモで初めて限定配信企画告知メモの危険性が大きく指摘され、限定配信企画の是非を問う議論が活発に行われました。
どういうことかというと、8日も余裕があったらお子さんでも危ない人でも予定を空けて参加できることが問題視されたのです。直前の深夜に告知したのでは、見る人は限られます。深夜でもうごメモをくまなく見ている大人ユーザーが中心になり、お子さんの目に触れるには厳しいです。しかし、8日も前に告知していればお子さんの目にも触れますし、うごメモを深く知らない人が見ていても不思議はないのです。かなり危ないです。多くの大人ユーザーが、この企画に肝を冷やしました。
結果としては、無事故で終了しました。しかし、
・限定配信の際のメモが18禁系だった
・未成年がいらっしゃった
ということが起こり、以上の2点において「大成功」と言えるかどうかは疑問です。
以下は事後レポートです。
とまとぴゅーれさんのメモ
とまとぴゅーれさんの日記(またまたトラックバックごめんなさい)
http://d.hatena.ne.jp/tomatogarden/20090510
また、報告メモを見て頂ければ分かるのですが、この件で主催者の一人のとまとぴゅーれさんが「軽率だった」という理由で、責任を取って20日ほど自己謹慎をされました。このことはしっかり覚えておいて頂きたいところです。
ひとまず、事故なく終わって何よりでした。心配していた大人ユーザーの中からは「もうこういうことはやらないで欲しい」という声も上がりました。
しかし2か月後……
FOさんによって、7月12日に秋葉原で再び限定配信をされるという告知メモが投稿されました。7/3、配信予定日より9日前です。残念ながらこのメモは残っておりません。FOさんの手によって消去されました。
告知メモのコメントに、未成年と思われるユーザーから「ぜひとも参加したい」という趣旨のコメントが多数寄せられ、FOさんが「ぜひ来るといい」「配信するメモはエロ系にする」という趣旨のことを仰っていました。
これについて、たくさんの大人ユーザーが告知メモのコメント欄で「自制してください」という忠告コメントをされました。大変大きな注目を集める事態となりました。
それらのやりとりが消されてしまったことが大変残念でなりません。普段コメントをなさらない大人ユーザーの方から、普段は柔らかい口調で話される方が、かなり厳しい口調で忠告なさっていました。
その内容は、【配信企画告知メモが規約に抵触していること】【企画で事故があった際は主催者が責任を負うこと】【配信メモの内容がアングラ系であること】【コメントでの未成年の参加を煽るような言動】への問題意識の甘さを指摘し、自重を呼びかけるものばかりでした。
それを受けたFOさんは、7月7日夜に「アキバが危ないなら皇居前にすれば人が多いし警備も厳重だから安心だ。というわけで場所変更、皇居前」というメモを投稿されます。
もちろん、これも多くの大人ユーザーから総反対されました。理由は、その対応は上記太字で書いた指摘部分をまるっと無視したものだからです。忠告なさった大人ユーザーは、未成年が来ないようにするやり方、例えば成人している(と思われる)ユーザーの方にブログのコメント等で招待を呼びかける、等の方法に切り換えることを期待していたのです。
つまり、未成年を来させないようにする配慮が全くないことが最大の問題点でした。大人ユーザーの中には、数々の忠告の本意を全く汲み取らないFOさんに不信を抱く方もいらっしゃいました。
その結果……
FOさんのメモ
FOさんの日記(またもやトラックバック勝手にごめんなさい)
http://d.hatena.ne.jp/inpaku-interface/20090708
これらのコメントをご覧になれば、議論の激しさがおわかりになるかと思いますが……本当にログが消えたのが惜しいです。
企画は中止になりましたが、この一件が残した傷痕は大きいものでした。
人によっては「大人ユーザーによるFOさんいじめの構図」と受け取られるほどの論争でした。「大人は怖い、と子供に恐怖を与えるような批判のし方は間違っている」という意見も出ました。
この件で、本来全く責任のない方が「FOさんいじめ」に心を痛められて一旦うごメモを離れられたほどです。
この件についてダイアリーにてご意見を書かれた大人ユーザーの方は多いです。詳しいことを知りたい方は、それらの日記を巡られることをお勧めします。
それが1か月前。そして今回のしらたまだんごさんの企画です。
しらたまだんごさんが、レイヤー機能を使った隠しメモで限定配信告知メモを投稿され(企画実行日1週間前位)、今月16日に企画を行われたということがありました。このメモも消去されており、残っておりません。
はっきりさせておきたいことはしらたまさんはFOさんの論争を知らずして企画を主催されたということです。
問題となっているのは、【レイヤー機能を使った手軽かつ発覚しにくい手法】と【未成年を来させないようにする配慮がないこと】です。後者はFOさんの件と被ります。
しらたまさんは「むしろ小学生に話しかけられたくなかった。これは事前のメモでも言っていたことだ。作品配信のみである、と。(しらたまさんの日記より引用)」と仰っています。ただ、その場に来る途中でその子が事故に遭った際、誰が責任を取るのか、という責任認識が甘かったのではということが指摘されています。
しらたまさんの日記をご覧頂ければと思います(あえてリンクは貼りません)
ちなみにここのエントリへのFDDさんのコメントが、責任問題について非常にわかりやすく解説されているものなので、私のへったくそな例え話よりこちらをご覧頂く方がお勧めです(´-`;)
個人的には、しらたまだんごさんがFOさんの件の流れを完全に把握していたら、このようなことは起こり得なかったかもなぁ、と思います。
ただ、FOさんの件で傷ついた人が多いから、今回で傷跡が開いている方もいらっしゃるでしょう。
憂慮すべきこととは思いますが、しらたまさんがFOさんの件をご存知ないことを考慮して、あまりセンシティブになるのも問題かと思います。
しらたまさん及び限定配信企画をやろうとされている方へ、FOさんの件は知っていて頂きたいと思ったので、このような記事を拙筆ながら書いております。
あまり巧い筆ではありませんが、私なりに事実を述べさせて頂きました。ただ、情報編集の常で、どんなに気を付けても私のバイアスがかかっていることがあると思います。参考程度に呼んで頂ければと思います。
また、もう一度言いますが、間違いがございましたらぜひご指摘ください。
おまけ:
何かの参考になればと思って(苦笑)過去の汚れを晒してみます。
これは5/10のアッキーバ配信に向けて私が投稿したメモです。このお陰で某所から冷ややかな視線を頂き、非常にマンドクサい思いをしました(苦笑)
ベクトルとしては想像していたけれど、その想像をはるかに超える強烈なコメントを頂いたなぁ、ということを憶えています。